技がある、愛がある。
貝料理の専門店

貝好きには、たまらない店が広島にある。立町の路地の突きあたりを左に。店の立地をそのまま店名にした「どんつき左」は、一度聞いたら忘れられない名前だ。この店には、なかなか主役になりきれない、けれど実に味わい深い、貝を愛してやまない料理人がいる。

貝の魅力は、刺身のような生と火を入れたものとでは、味や食感がまったく異なること。「その変化がおもしろい」という店主は、一般的に仕入れが難しいとされる貝を年間20種類は扱っている。サザエ、ホタテ、ニシ貝、ツブ貝、ハマグリ、アサリ、タイラギ貝、バイ貝などは常時。その他にも、市場をまわって珍しい貝の情報集めに余念がない。
そうして仕入れた貝だからこそ、身を傷つけないように捌く力加減も、貝の種類や状態に合わせた火加減も、細心の注意を払って調整されている。

貝尽くしのコース料理を堪能したお客さまからは、「貝で満足したのは初めて」「貝の種類の多さと貝料理のアレンジに驚いた」「貝はあまり食べたことがなかったけど好きになった」という声も。口コミが本当かどうかは、ぜひ自分の舌で判断してほしい。
ただひとつ、店からの注意を。「貝の苦手な方は、食べるものがございません」。

コース料理は4,180円（7品)、6,380円（9品）、7,870円（9品）。肉料理が出ることもあるが、ほぼ貝尽くし。たとえば、5～6種類の貝刺身の盛り合わせは、塩、レモン、柚子で。貝の種類によっては、自家製の納豆醤油が添えられることもある。貝の出汁まで飲み干したい酒蒸しや、中華風にアレンジした干し貝柱のあんかけ茶碗蒸しも絶品だ。貝料理によく合うおススメの日本酒「白麹純米酒・海風土」や白ワインと一緒にどうぞ。